2008年05月30日

せんこん

「せんこん」って何?と言われるだろうがクラッシック業界では全国的に定着した名前だ。仙台の秋・10月の例3年目で恒例となったコンサート。略して「せんこん」。1コンサートの入場料は僅か1000円で休憩なしの45分間。今年は10日(土)から13日(月・祭)のフィナーレ、ベートーベン第九までで101回。朝から晩まで連続3日間、仙台は、邦人・外人の国内外で活躍するアーテイストで溢れる。――仙台フィルによるオーケストラ演奏から室内楽、弦楽器、管楽器、ピアノ、声楽、谷川俊太郎・父子の朗読と演奏、――などなどとクラシック音楽漬けとなる。会場がみな地下鉄南北線各駅の近くにあり、開催期間の土日祭は一日乗車券が600円。楽都・仙台と自称するに相応しいアイデイアである。

 僕の受け持ちはシューベルトの歌曲集「冬の旅」とフィナーレの第九で、「冬の旅」のピアノは積年の楽友、高橋悠治さん。前半「お休み」から「孤独」迄の12曲が第一回、第13曲「郵便馬車」から「辻音楽師」迄の後半12曲が第二回で共に10月11日、仙台市泉文化センター・イズミテイ21。間に1時間半の休憩中にお客様は別のコンサートを同じホールで聞かれる。「冬の旅」開演は16:45時だからその日の午後に東京を出て間に合うし、第九は第4楽章だけで17:45時終演だから、その日のうちに帰京できる。出演者の便も考えている。仙台は上手いクラシック文化向上計画を考えたものである!
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2008年05月22日

ジャパニーズ外国語

Ready’s Cut 3200円。――我が家の近くの調髪店の入り口の立て看板にチョークでこう書いてある。その下に、新規調髪 Rady’s Cut 20% Off.。とある。

その店にはReady かRadyという調髪師がいるのですかね?!? もしそうだとしても、そんな人名は特記するには値しないから、このへてこな英文は、ほぼ間違いなくLady’s Cut と書きたかったのだろうが、な
ら、女性が調髪してくれるのですかね!?!いや、本当は、女性客の調髪は3200円、と日本語で書くべきだったのではないですか? 

昔、高知でのこと。飲み屋の名前が Luna Losso となっていた。固有名詞だからどう名付けようとかまわないのだが、Luna Rossa にしないと横文字系の客は大笑いする!――でも赤い==
rossa、月==lunaを僕はまだ見たことがないけど!

尤も、僕もその昔、ローマで大笑いされたことがある。足にマニキュアしたをした女を見たぜ、と言ったときのことだった。どんなにいかれた子でも、今も昔も、足にはペデイキュアしかしない。マーニ=手の複数形。ペーデイ=足の複数形。つまり、目が痔になった、と同じようなことを言ってしまったのだった!!

同胞のことは笑えない!
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2008年05月07日

ああ、金集め

新国際版「マダマ バタフライ」世界プレミア、2009年日伊両国公演。プッチーニフェステイヴァル財団とNPOみんなのオペラの共同公演だが、我々NPOの負担は1億5000万円。イタリア側は;指揮者と、ピンカートン/テナー、シャープレス/バリトン、ケート/ソプラノの3役の全6回のギャラ、東京とトーレ・デル・ラーゴ(プッチーニフェステイヴァルの公演会場)での約1ヶ月づつの稽古と公演のための滞在費、それに日伊間の国際航空費用、東京に於ける5日間のオーデイションのイタリア側4名の審査員の全費用、トーレ・デル・ラーゴの会場、稽古場、オーケストラ、合唱団、舞台などの裏方の全費用の負担、というのが我々の合意内容だった。米人3役のダブルキャスト6名はイタリア側が向こうで選考して来日し、あとの全日本人役は全て国際公募オーデイションで東京で日伊合計8名の審査員で選出。東京オーチャードホールでの公開総練習2回と本公演2回でイタリア公演の為のシングルキャストを選び、イタリアで4回の公演をおこなうのである。1億5000万円には総勢46名のギャラ、渡航費、滞在費、大小道具を入れた衣裳の4トンコンテナー2
台のカーゴ代である。イタリア側の負担が少ないじゃないか、という話題はここではよそう。向こうはオペラ宗主国で、プッチーニオペラの世界の中心。そこで上演するだけで大変な名誉なのだ。

オペラの資金集めは初めての体験である。これまではお金をもらって歌うだけだった。それも10万、100万ではない。1億5000万という見たこともない大金。それは大企業のトップにお願いするしかない。お願いの武器は世界初の日本誤認訂正をしての上演。こういう日本にとり又とはないチャンスだから、誰かが必ず意気に感じで出してくれるだろう。これが我々チームの計算だった。チームとは、愛知和男・衆議院議員、元・防衛庁/環境庁長官。愛知先生は国会コーラスでお知り合いになった。僕はこの合唱団の指揮者だ。先生にはNPOの特別顧問になっていただいた。そして鷲尾悦也・NPOみんなのオペラ理事長。それに博報堂の泊・常務、白川・宣伝部長、大野・宣伝部員。彼ら影響力の或る方々が味方についてくれねば、一歌うたいには不可能な仕事だ。そしてすぐに企業訪問が始まった。オペラ歌手は夜遅くまで歌いそれから食事をして寝るわけだから朝に弱い。僕が起きるのは朝9時である。企業のトップとのアポは朝9時頃が多い。眠い目をこすって愛知先生たちのお供をして、僕は「マダマ バタフライ」の原作の間違いを説明し、この上演が、オペラだけでな
く文化を輸入ばかりしてきて、経済大国のイメージばかりが強い日本の文化度を世界に示す絶好のチャンスであることを力説し、援助をお願いする。大阪にも2度行った。どなたも親切に耳を傾けてくれた。しかし金はなかなか出ない。意義は認めても、金を出すにはその見返りがいるのであろう。どなたも自分のポケットマネーではない、会社の金なのだ。目に見える見返りがなければ、出す理由の説明が部下につかないのではないのだろう。

東京公演は来年5月。オーチャードホールは好意で4日間をあけて待っていてくれる。どうしても3月末までには公演をやるかやらないかを決定せねばならない。チームの方々の顔色は、日が進むにしたがい曇っていった。幾つかの申し出はあったが、1.5億には遠く及ばない。慣れない金集めにくたくたに僕はなった。体力が続かないのではない。金集めには特殊の能力がいるようで、それが僕には生まれつき備わっていない、ということが解るにつれ、精神的に参ってきたのである。食事もろくろく喉に通らなくなった。そして4月1日のチームの会議で、皆は涙を飲んで、来年のプロジェクトの延期を決めざるを得なくなったのである!
posted by opera-okamura at 10:11| Comment(0) | 日記