2011年01月17日

夕鶴は世界のレパートリーにはまだなってはいない

僕は「ラジオ深夜便」の大フアンである。トイレの為に目が覚めれば、必ず聴く。耳だけを使用して本当に為になる話を聴かせてくれる。自分自身でも出演させて戴いた。ので、いちゃもんはつけたくはないのだが、オペラ「夕鶴」が世界中で上演されている、という言葉を指揮者の高関健さんが言われたのには首をかしげる。誠に残念ながら、「夕鶴」という最も西欧の観客聴衆にも受けそうな、わが国で最大の最高上演回数を誇るオペラでさえ、未だに世界では顧みられてはいないのが現状ではないのか!?????僕はヨーロッパ20年の生活を切り上げてもう31年も過ぎたから、現在では上演されているというのなら、度々訪れる向こうの事情に疎いといわれれば潔く謝る!!しかし、1951年に団伊玖磨が作曲したこのオペラは、僕が渡伊した1959年頃に何度か、確かドイツ圏で上演されたようだが、僕がオーストリアとドイツの3つの歌劇場専属の1966??79の13年間も、その前の7年間のイタリアでの修業時代も、上演の噂を聞いたことはない。団さん自身の指揮で僕は何度かこのオペラに出演したし、タイ国王の御前演奏もした。鶴の恩返しという木下順二の心温まる物語もいいし、西欧風な作曲技法に日本のメロデイを挿入した音楽には、旋律美にも富み、日本人オペラ歌手としては、首を長くしてその世界楽壇への加入を待っていたのだった。ーーオペラは白人が白人の為に創った舞台芸術である。イタリアで出来たオペラはその後ウイーンなどドイツ語圏をその中心として、ロシア、ハンガリー、チェコ、スペインなど辺境ヨーロッパの地で創られた国民オペラをレパートリーに加えてきた。2つも続いた世界大戦後、オペラは特に日本、韓国、中国・台湾と白人圏以外にもその足跡を伸ばした。だが「夕鶴」でさえ、まだそのレパートリーとはなっていないことを、残念ながら非白人国である我々は認めざるを得ないのである。
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2011年01月14日

舞台打ち合わせ

インターネットでの通信は早く安く便利だが、今僕が必要としているオペラの舞台制作の打ち合わせには、必ずしも満足ではない。ーーー第一幕で桜の花を満開に咲かせ、第二幕が始まる25分間の休憩の間に、それをまず木の幹から下ろし、手作業で葉桜にして、又、幹に乗っけて元に戻す、という作業に必要な時間が25分で済むのや否や?ーーーこの打ち合わせの為には、相手の持つ人員とその熟練度を英語で説明し合う時間、語学力、そして熟練度、何よりも、忍耐力が必要である。ーー我にそれありや否や?
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2011年01月04日

年頭からの大補修費見積もり

謹賀新春!新年は金の心配と共に始まれり!「マダマ バタフライ」の舞台道具補修・改善費だけで1800万円を超える見積もりがくる。僕の演出は”日米文化摩擦!より生じた”蝶々さんの悲劇”で、蝶々さんが米国海軍士官ピンカートンと束の間の新婚の日々を過ごす丘の上の一軒家は、和室と洋室に分かれているが、両室は大きな満開の桜で覆われている。自然は人間の対立を大きく包み込む、ということを象徴している。この桜の家の補修に大金がかかるのだ!
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2010年12月29日

汚名挽回

我が国のオペラ団の殆どが所属する日本オペラ連盟が、公演の助成に過大なる請求をして6500万円だったかを文化庁に返還させられ、新聞種までになった。僕が芸術総監督をしているNPOみんなのオペラは、年5万円の会費を払い、会友とやらになり数年間会費だけを払い続けてきたが、何の音沙汰もなく、寝耳に水で、この報に接した。早速退会し縁を切ったが、同じオペラ歌手として誠に迷惑至極、不愉快千番である!ーー夏の新国際版「マダマ バタフライ」世界初演、第57回プッチーニフェステイヴァル公演では、日本オペラの汚名挽回を図り大成功を期す積りだ!!
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2010年12月20日

日本は生き残れるか?

国内政治はごたごたと纏まらない。世界の警察のアメリカの威光が、中東に、極東にと裂かれてガタ落ちになり、急進の中国と、過去の力を回復しようというロシアが、虎視眈々と浮上を図る時、北朝鮮もこの機に乗じて生き残りを窺うとき、日本は、かくももたもたしていては、果たして生き残れるのか!?!
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2010年12月12日

ハノイの熱演

NHKハイビジョンTV特集でハノイ、ヴエトナム国立交響楽団の「千人の交響曲ーマーラー第八交響曲」の演奏を観た。指揮は我が国の本名徹次。ソリストにも、合唱にも、日本からの参加があった。誇大妄想狂ともいわれるマーラーはオーケストラ、合唱、ソリスト、全部で千人を必要とする交響曲を最後に書いた。僕も歌ったことがあるが、誠に壮大なスケールの曲。オケにも合唱にも、国外からの助っ人を入れ、彼らは初めての体験で、建都1000年の祝賀行事をほぼ1000人で飾った。1時間半の放映は、楽団員の苦闘、それも、国が二つに分けられて戦った苦難の歴史の中での音楽への傾倒を追い、あたかもヴェトナム文化史の一面をみるようだった。国はいつも一つだったが、日本のオケにも同じような苦難の歴史があったことを僕は想いだす。今の日本のプロオケは、全部と共演したわけではないが、終戦直後に新しい歩みを始めた頃から比べると、天地雲泥の差。ヨーロッパの田舎オケなどは足元にも及ばない技術を持つようになった。本名さんの棒の下、きっといつか、日本のレベルになるだろう。
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2010年12月02日

バタフライ入場券

来2011年夏8月6日(土)、11日(木)、18日(木)の3回公演、いずれも21:15の、日没後開演の野外湖畔劇場での新国際版「マダマ バタフライ」世界初演。第57回プッチーニフェステイヴァルでの日伊共催公演。新国際版とは、原作リコルデイ・パリ版台本の日本誤認歌詞とト書きを小生が世界初に原語イタリア語で改訂したもの。共催の契約上、我々日本側、NPOみんなのオペラがプッチーニフェステイヴァル財団より提供された入場券;ゴールド==19、200円、1stクラス=15,500円を個人で鑑賞してくださるお客様におわけいたします。
赤いリボンツアー/担当・木頃泉、03−5298−1784に、ツアーでの鑑賞をご計画の皆さまを含め、お問い合わせください。
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2010年11月22日

人情歌物語

浪曲、落語、講談。我が国伝統和芸は、一人の人が、衣裳も、照明も、全く変えず、何人もの人物を演じわけ、浪曲は三味線一本の伴奏でドラマを展開する。これにヒントを得て創ったのが「男と女の人情歌物語、松とお秋」である。山本周五郎の短編から2つを選び僕が脚色し、共に江戸社会の底辺に生きる、松ー日雇い人足、お秋ー岡場所の安女郎、の、それぞれ1時間弱の2話に仕分けた。作曲は「さっちゃん」「犬のお巡りさん」の大中恩。彼はこの二つで有名になりすぎ、子供の歌の専門家だと思われているが、どんでもない、中田喜直亡き後、日本語に曲をつける作曲家としては最高の一人である。−−日本のオペラはグランドオペラにのみ目が行き、首都圏に偏在し、高価で庶民のものではない。これを是正すべく、大中先生にお願いして、ピアノとクラリネットの伴奏だけ、そして、大道具は、表裏に、松行きつけの安屋台と、畳一畳の女郎部屋を作りつけ、宅急便で送れ、オーケストラボックスや舞台が無くても、どこでも上演できるように創ったものである。舞台後方の紗幕には、紙芝居のように情景にあわせた絵がスライドで出、照明と音響が入る。ーー12月4日(土)
17:30開演、千駄ヶ谷の津田ホール。前売り:4000円、当日券:4500円、とオペラでは最安値。問合せ:03−3209−5630
posted by opera-okamura at 13:10| Comment(0) | 日記